2018年1月3日水曜日

ナノマシン拒絶症

グリッチシティでは空気中にナノマシンが散布され、人間の活動を追跡している。
目的としてはザイバツ社が社会実験として、グリッチシティをほぼ閉鎖した環境における人間の行動観察を行うのが目的であるらしい。

オープニングでは脱出不可能な都市として描写されているが、作品中ではジルの両親を始め、グリッチシティを離れた人物も多いので、実際あの描写に該当するのはリリムしか居ない。入国制限が厳しいのは事実のようで、ギルはギャングの手引きで入国している。

大きく分けてⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型は胎児の時点で発症する(結果として死産となる)が、Ⅱ型は十代になってから初めて発症する。Ⅰ型の場合は対処しなければ出産後、死亡する。
概ね、Ⅰ型が通常ナノマシン拒絶症として知られている。Ⅱ型は発生個所に規則性が無い為、死亡率は非常に高い。

発症時の症状としては、ナノマシンが集中している箇所を体の免疫機能が異物と認識し、攻撃を行う事で体組織の崩壊が発生する。切除しても生命に影響の無い箇所であれば、その切除するのが簡単な対処法となる。切除を行わない場合、速度は不明だが感染部位は広がり、死に至る。内臓で発症した場合は移植が可能な範囲であれば助かるが、グリッチシティで臓器移植を受けるとなると、上層に住む一部の人間に限られるだろう。

更に余裕があれば、胎児の時点で遺伝子治療を行い発症する箇所の遺伝子情報を山崎-ロマノーヴァ治療法によって書き換えてしまう事で対処が出来る。その結果、頭部に猫耳状の突起が出来る。この治療法が流行した事で発症してもいない子供に治療法を行う、「キャットブーマー」という言葉が生まれた。当初はキャットブーマーを子供に行った世代を指したが、後に行われた世代を指すようになった。裕福でなければ治療は受けられないため、キャットブーマーはしばしば強盗等の対象となる。

余裕が無い場合は感染を防ぐため隔離病棟で非常に長い時間を掛けて治療を行う事となる。また、完治する確率は非常に低く家族の医療費の負担は大きな物だと思われる。